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平成20年11月14日(金)→30日(日)開催 |
初めての細長(ほそなが)体験。ヽ(^o^)丿 “細長”とは、高貴な女性の私的な晴れ着として一番上に着るものです。 『源氏物語』内では、以下の女君たちの“細長”着装例が見られます。 ・紫の上 ・明石の姫君<女御のちに中宮> ・玉鬘 ・女三の宮 ・明石の御方 ・玉鬘の大君(おおいぎみ) ・宇治の中の君 ・浮舟 |
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私が着せていただいた“細長姿”の胸元。 「紫の上」をイメージして製作された細長です。 胸元に見える五衣(いつつぎぬ)のかさねの色目は「花橘(はなたちばな)」。 表着(うわぎ)のかさね色目は「脂燭色(しそくいろ)」です。 *「脂燭色(しそくいろ)」=オモテ 紫/ウラ 紅 |
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一番上に着る細長(ほそなが)のかさねの色目は「今様色(いまよういろ)」です。 *「今様色」=オモテ 紅梅/ウラ 濃紅梅 |
■『枕草子』第128段 などて官得(つかさえ)はじめたる六位の笏(しゃく)に より 「衣などにすずろなる名どもをつけけむ、いとあやし。衣のなかに、細長はさも言ひつべし。〜(略)〜」 (訳:「着物などに、いろいろいいかげんな名前をつけたようなのは、ひどくおかしい。着物の名前の中では、細長は、まあそう言っていいでしょう。〜(略)〜」) 【本文・訳 引用:「新編日本古典文学全集18 枕草子」 小学館】 上記は、作者である清少納言自身の言葉ではなく、同僚の女房の会話です。 当時の貴族女性たちの感覚でも、“細長”は名前のごとく、細く長いという印象を与える装束だったことがうかがえます。 |
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