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風俗博物館
2、平安朝の新春行事 臨時客
『源氏物語』「初音」より
源氏36歳の正月二日、六條院にて上達部(かんだちめ)や親王たちを招いて「臨時客(りんじきゃく)」が行われました。 招待することなく不意に来た客を饗応するので、「臨時客」の名があります。 六條院への臨時客には、上達部や親王が残らず参上し、盛大な饗応(きょうおう)がされ、管弦の遊びがあり、引出物や禄(ろく)の品にはこの上なくすばらしいものが用意されました。 年若い上達部の中には、玉鬘に対してひそかに思いを寄せて、やたらと緊張している者もありました。 (青文字はレジュメより引用。) |
源氏 | 濃紫文官束帯姿 | 太政大臣 | 一位 |
頭中将 | 薄紫文官束帯姿 | 内大臣 | 二位 |
鬚黒 | 薄紫武官束帯姿 | 右大将 | 三位 |
夕霧 | 濃緋武官束帯姿 | 左中将 | 四位 |
柏木 | 薄緋武官束帯姿 | 左少将 | 五位 |
蛍兵部卿宮 | 濃緋文官束帯姿 | 兵部卿 | 四位 |
文官は腋(わき)を縫ってある縫腋袍(ほうえきのほう)を着用し、武官は腋を縫っていない闕腋袍(けってきのほう)を着用することで、同じ位の中でも文官と武官の区別が一目でわかるようにされていました。 |