『花橘亭』「平安時代好きの京都旅行記」[平安な秋の京都]風俗博物館




平安な秋の京都
〜2006年10月25日〜


風俗博物館


5、七夕
  〜在りし日の紫の上と源氏〜
『源氏物語』<幻>より

源氏香 幻

<幻>巻では、源氏が亡くなった紫の上を
偲び、和歌を詠むシーンがあります。

七夕の逢ふ瀬は雲のよそに見て
別れの庭に露ぞおきそふ


(七夕の逢瀬は雲の上の別世界のことと見て
  その後朝の別れの庭の露に悲しみの涙を添えることよ)



在りし日の紫の上と源氏

風俗博物館では、在りし日の紫の上と源氏が過ごした
七夕の様子を展示されていらっしゃいました。




左:紫の上(小袿姿)・右:源氏の君(烏帽子直衣姿)

源氏は、七夕の和歌を梶の葉に記しています。


 乞巧奠(きっこうてん)の供え
 角盥(つのだらい)に梶の葉を浮かべ水面に星を映して眺めます。
 七夕の日には厄除けのために、その年の春に収穫された麦で作った索餅(さくべい)を食べる習慣がありました。

 索餅は、縄のようにねじりあわせた形の食品です。





ススキ(オバナ)に糸をかける女童


『源氏物語』和歌・現代語訳引用
・渋谷栄一氏のサイト『源氏物語の世界』



6、舞楽装束の色々へ




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