『花橘亭〜なぎの旅行記〜』「平安時代好きの京都旅行記」残暑の京都



残暑の京都


JR「嵯峨嵐山」駅下車

JR嵯峨嵐山駅  JR「嵯峨嵐山」駅下車。
これから嵯峨野めぐりです♪

 その前に暑いので、冷たいものでも食べましょう。(^_^;)
ダンナ様注文のミルクかけ  コーヒーのカキ氷のミルクかけ。美味しそうです。
宇治金時ミルクかけ  私が注文した宇治金時ミルクかけ。
甘くて美味しかったでーす。ヽ(^o^)丿
ほっと一息〜。


●松尾大社 女神輿巡幸

 京福「嵐山」駅前でお神輿と遭遇しました。

 この日、9月4日は、松尾大社の八朔祭の日で、女神輿巡幸が行われていたのでした。
松尾大社公式ホームページ


 思いがけず、巡幸を見ることができて嬉しかったです。
松尾大社のお神輿
松尾大社 八朔 女神輿巡幸



●渡月橋
 いつ見ても、美しい景観ですね♪ 渡月橋


●琴きき橋跡碑

 渡月橋の下流畔に「琴きき橋跡」の石碑があります。

 石碑側面には、

一筋に雲ゐを恋ふる琴の音に ひかれて来にけん望月の駒

と書かれていました。

 『平家物語』巻第六 小督(こごう) に以下のようなエピソードがあります。

 高倉天皇から寵愛を受けた女房・小督は、平清盛の怒りを恐れて、この嵯峨の地に身を潜めていました。
 高倉天皇の命令で小督の行方を捜していた源仲国は、月の美しい夜、小督が高倉天皇を思慕して奏でた「想夫恋(そうふれん)」という琴の音を聞き、小督の居所をつきとめるのです。

琴きき橋碑



●琴きき橋
 渡月橋の上流畔にある車折(くるまざき)神社嵐山頓宮。
 この頓宮前に琴きき橋があります。

 『平家物語』では、源仲国が亀山のあたりで小督が奏でる琴の音を聞き、馬を走らせます。

 ひかへて是をききければ、すこしもまがふべうもなき、小督殿の爪音なり。楽はなんぞとききければ、夫を想うて恋ふとよむ、想夫恋という楽なり。

(馬を引きとめてこの琴の音を聞いたところ、少しもまぎれようもない、小督殿の琴の音である。楽曲は何かと耳を傾けると、夫を想って恋う、とよめる、想夫恋<そうふれん>という楽である。)

<新編日本古典文学全集46 平家物語2」(市古貞次 校注・訳者/小学館 発行)より引用>


 小督は、高倉天皇の御所に連れ戻されますが、天皇との間に範子内親王<坊門院>を産んだのち、清盛に捕らえられ尼にされました。
 そして再び、嵯峨に隠棲したといいます。
琴きき橋
琴きき橋
 琴きき橋 について

琴きき橋から見た大堰川

琴きき橋

 
 平家物語に・・・・・・・亀山のあたり近く松の一群ある方にかすかに琴ぞ聞こえける。峯の嵐か松風か、たづぬる人の琴の音か、おぼつかなくは思へども、駒を早めて行くほどに、片折戸したる内に琴をぞ弾きすまされたる。ひかへてこれを聞きければ、すこしもまがふべうもなく小督の殿の爪音なり。「楽は何ぞ」と聞きければ、夫を想ふて恋ふとよむ「想夫恋」といふ楽なりけり・・・・・・
(注 仮名つかいそのまま)とは 源ノ仲国が旧暦八月、くまなく晴れた名月の深更に、高倉天皇(在位1,168〜1,180)の寵娘、小督の局の弾く琴の音をたよりにその庵をたづねあてた一節であります。
 小鹿鳴く秋の嵯峨野辺りよりなおも月の光に誘われて大堰川畔に辿りついた仲国が、妙なる琴のしらべに、しばし駒を止めて聴き入ったとされる「琴きき橋」には、「明治十三年改築」の銘も見られ、往時のゆかしい物語りに寄せた心ある人の想いを秘めつつ、ここに保存されています。
≪看板より≫
 


●小督塚

所在地 :京都市右京区嵯峨天竜寺芒ノ馬場町渡月橋畔上ル
 「琴きき橋」の北西、小督が隠棲したとされる場所に「小督塚」が建てられています。 小督塚
謡曲「小督」の旧跡



野宮神社へ




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