『花橘亭』「平安時代好きの京都旅行記」春は名のみの京都



風俗博物館

2 許諾の宴〜夕霧と雲居雁の結婚〜
≪東の対南廂にて:「藤裏葉より」内大臣邸の対の屋と見立てる≫






源氏39歳(太政大臣)の4月7日

 内大臣邸では藤の花の宴を催し、源氏の息子である夕霧を招きます。
(夕霧の母は、内大臣の妹・葵の上。夕霧からみて内大臣は伯父にあたる。)
 松の木にからみついて咲き誇る藤の花。

 当時、藤棚はなく、松などの木にからませていました。
 東の対の西廂

宴の準備をする女房たち
 東の対の南廂
左から
夕霧・柏木・内大臣


 内大臣家では一同をあげて夕霧を歓待しました。
夕霧〔左〕と柏木〔右〕

 夕霧は、父・源氏が選んだ年齢よりも大人びた二藍の直衣を着ています。

 内大臣の息子・柏木は父の意をくんで、花の色が濃く格別に房の長い藤を一枝折って、夕霧の杯に添えます。
内大臣

 藤の花を内大臣の娘・雲居雁(くもいのかり)に見立てて、夕霧と雲居雁との結婚許諾を意図した歌を詠みます。

紫に かことはかけむ
    藤の花
 まつより過ぎて
   うれたけれども
 内大臣の子息たち
 酒を運ぶ女房
 饗宴の準備をしている女房
 東の対を東から見たところ。


 この場面は『源氏物語』を読んでいて、
やったね!夕霧!!
と思った感慨深いシーンです。(^^)

 今回、展示されて嬉しかったです♪


3 三日夜の餅の儀へ


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