『花橘亭〜なぎの旅行記〜』「平安時代好きの京都旅行記」[梅香る京都]




北野天満宮
〜宝物殿見学〜


宝物殿


昨日に引き続き、また今日も北野天満宮へやってきました。
お参りは昨日させていただいたので、今日は宝物殿だけを拝見します。


宝物の中でも、特に
国宝「北野天神縁起絵巻(承久本)」
楽しみにしていました♪

国宝「北野天神縁起絵巻」は、菅原道真の事跡や死後、
怨霊として都に起こした異変、北野神社創建にまつわる
経過などが描かれており、色彩も鮮やかで人物の表情も
いきいきと描かれている大変興味深い絵巻です。


残念ながら、見てみたかった「紅梅殿」で道真が

こちふかはにおひおこせよむめのはな
   あるしなしてとてはるをわするな

と詠んだシーン<巻3>の公開はなかったのですが
(“東風吹かば〜”の和歌については当サイト内こちらをどうぞ♪)
道真公の若き日から太宰府に左遷される場面までと
六道
廻りの部分など、見応えたっぷりでした。(^^)




福岡県民の私(笑)としては、絵巻<巻4>において
太宰府での道真の寂しい暮らしぶりの絵と詞書き

 都府樓纔看瓦色 觀音寺只聽鐘聲
と云詩をは白居易の

 遺愛寺鐘欹枕聽 香爐峯雪撥簾看
と云詩にはまさりとそうけ給はへる


(都府楼は纔かに瓦色を看 観音寺は只鐘声を聞く
 と云ふ詩をば、白居易の
遺愛寺の鐘は枕をそばたてて聞き 香爐峯の雪は簾をかかげて看る
 と云ふ詩には勝りとぞうけ給侍る)

を見ていて、本当に“都府楼”って書いてあるよ〜!と
妙に感激してしまいました。 o(^-^)o o(^o^)o o(^^)o

“都府楼(とふろう)”とは、現在の太宰府市にある
大宰府政庁のことで“観音寺”は観世音寺のことです。
また、上記の漢詩は榎寺(現在の榎社=府の南館跡)で詠まれました。




国宝「北野天神縁起絵巻」には出産のシーンも描かれています。
当時、産婦は前と後ろから抱えられた状態で座って出産していました。
(平安時代の出産について書かれている本に
よくこのシーンの絵が掲載されています。)

絵巻での出産シーンには、鳴弦する男性や祭文を
読み上げる陰陽師や僧(山伏?)らしき人物なども
描かれており、当時の習俗を知る手立てになります。


次へ参ります岩神座ホールでの風俗博物館出張展示でも
“明石の女御の出産”場面が展示されていますので
ほほぉ〜(゜o゜)と身をのりだして絵巻を拝見していました♪


もちろん、「北野天神縁起絵巻」だけでなく
宝物殿は素晴らしい展示品の数々でした!
・・・が、すでにこれを書いている時点で月日が経っており
かーなーり忘れてしまっています。(;^_^A
また見にいきたいです!



それでは。
次は本日のメインイベント!
北野天満宮から岩神座ホールへ移動して
明さんと十二単を着させていただきます。(^^)v




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