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残暑の京都
●祇王寺
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祇王寺 入口 滝口寺入口のすぐ隣りにあります。 お庭の苔が美しいです♪ |
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祇王寺本堂 |
「平家物語」巻第一 祗王 に、 都に聞えたる白拍子の上手、祗王、祗女とておとといあり。とぢといふ白拍子が娘なり。 (当時、都で評判の白拍子の名手に、祗王・祗女という姉妹があった。とじという白拍子の娘である。) で始まる白拍子、祇王・祇女の姉妹とその母・とじ(刀自)の物語があります。 姉の祇王は平清盛に寵愛され、妹・祇女と母・刀自も恵まれた生活を送っていました。 ところが、祇王が清盛の寵愛を受けて三年経った頃、仏御前という白拍子が清盛の邸(西八条殿)を訪ねてきます。清盛は仏御前に心を奪われ、祇女を邸宅から追い出してしまうのでした。 その後、仏御前を慰めよ、と清盛に呼ばれて邸に参上した祇王は清盛・仏御前の前で歌い舞います。 仏も昔は凡夫なり 我等も終には仏なり いづれも仏性具せる身を へだつるのみこそかなしけれ (仏も昔は凡人であった。我らもしまいには悟りをひらいて仏になれるのだ、そのように誰もが仏になれる性質をもっている身なのに、このように仏-仏御前‐と自分を分け隔てするのが、まことに悲しいことだ) 清盛の心ない扱いに傷ついた、祇王・祇女・刀自の3人は尼となり、嵯峨の山奥に庵を作って、念仏を唱え後世の幸福を祈っていました。 ある秋の日の夜、仏御前が訪ねてきました。被っていた衣を払いのけたのを見ると仏御前も尼姿になっていたのです。 四人一所にこもりゐて、朝夕仏前に花香をそなへ、余念なくねがひければ、遅速こそありけれ、四人の尼ども、皆往生の素懐をとげけるとぞ聞えし。 (4人同じ所に籠っていて、朝夕、仏前に花・香を供え、一心に往生を願ったので、死期に遅い早いの差はあったが、四人の尼たちは皆往生の本望を遂げたという事であった。) 祇王寺本堂仏間(撮影不可でした)には、本尊大日如来像が祀られ、両脇に清盛、祇王、祇女、刀自、仏御前の木像が安置されています。 |
祇王寺本堂、控えの間の吉野窓 障子が閉まっていたら、格子に組まれた竹の影が映って虹色になります。この日は開いていたので「虹の窓」が見られず残念。(^^;) |
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祇王寺のアイドル、猫の「まろみ」ちゃん♪ かわいい猫です。撫で撫でしてきました。(^^) |
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<左> 祇王・祇女・刀自の墓 (宝篋印塔) <右> 平清盛の供養塔 (五輪石塔) |
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